【補聴器専門店で聞く補聴器の説明 その2】
前回、耳かけ型の特徴を整理しましたが、今回は耳あな型(オーダーメイド)補聴器の内容を見ていきましょう。
ここでいう耳あな型(オーダーメイド)補聴器は全て、耳の型を採取し、その方の耳の形状に合わせてオーダーで作成するものを指します。
耳あな型は形・使用電池の違いによって3つに分類されます。
①CIC・IIC
Completely in the canal Invisivle in the canal のそれぞれ頭文字を取っています。
10電池使用
外耳道内に補聴器全体が収まる構造です。
目立たない、という点に加え、音を集めるマイク部分が耳の中に入りますので、特に風切り音などは他の補聴器に比べて軽減される特徴があります。
またIICは特に、鼓膜とレシーバー(スピーカー部分)の距離が近く、他のタイプに比べて音質が良いのも特徴です。
(レシーバーと鼓膜の距離が離れれば離れるほど、音質は劣化する傾向にあります)
反面、小さくて取り扱いがやや難しいこと、電池寿命が短い、という点がマイナス面として考えられます。
軽度~中等度難聴が主に適応範囲です。
②カナル・ハーフサイズ
312電池使用
耳あな型で最も一般的なタイプです。
写真の様に、外から見ると装着しているのが分かる程度の大きさです。
軽度~高度難聴まで幅広く対応できるのが特徴です。
③フルサイズ
13電池使用
最もパワーの強いタイプで、主に高度難聴の方が対象です。
耳あな型は、耳の後ろに補聴器本体がかかる、ということがないため
・汗をよくかく方(スポーツをされる方)
※耳かけ型は完全防水ではないため、汗の多い方はそれが故障の原因になるケースは多いと言えます。
・メガネとマスクを併用される方
等には有効な補聴器と言えると思います。
聴力に合ったもの、というのが原則ですが、それ以外に目立つか目立たないか、取り扱いがどうか、電池寿命は? といったことを総合的に判断し、①~③でお決めになると良いかと思います。
神戸店 和田