【補聴器専門店で聞く補聴器のはなし その1】

補聴器を選ばれる際に、自分にどんな補聴器が合っているのか分からない… とお悩み方も少なくないと思います。
今回から3回に渡り、「補聴器専門店で聞く補聴器のはなし」と題して、実践的な補聴器の解説を致します。補聴器選びの一助にしていただければ幸いです。

◆耳かけ型補聴器解説編
耳かけ型補聴器は大きく分けて2種類
いわゆる耳かけ型補聴器(BTE)と、外耳道内レシーバータイプ(以下RIC)の二つに分類されます。
BTEとは、英語のbehind the ear(ビハインド・ジ・イヤー)の頭文字を取ったもので、補聴器本体が耳の後ろに掛かるという意味合いです。
RICとは、こちらも英語で、receiver in the canal レシーバー・イン・ザ・カナルの頭文字を取っています。
レシーバー(いわゆるスピーカー部分)がイン・ザ・カナル(外耳道の中に入る)という意味です。
BTEは補聴器本体の中にすべての部品が組み込まれていますので、形状が少し大きくなりますが、RICは、一部部品(レシーバー)が耳の中に入りますので、その分本体はコンパクトになります。

・耳かけ型(BTE)の特徴
耳に掛かる補聴器本体と、耳の中に入る耳栓部分が別パーツにになっていますので、たとえば耳栓内に耳垢や耳垂れが入ったとしても、取り外して洗浄・乾燥をすれば問題なく使えるようになります。
耳の中の湿気が多い方は、RICまたは耳あな型補聴器では故障の原因となりやすいですが、BTEではその心配がまずありません。
但し、本体と耳栓をつなぐチューブは、3ヶ月に1回程度交換が必要です。
また、使用電池は13または675タイプが主流で、大きい分電池がRICよりも長持ちします。
形が大きいのは目立つ反面、取り扱いがしやすい、電池が長持ち、落としても探しやすい、といったプラス面もあります。

・外耳道内レシーバー(RIC)の特徴
小型の本体とレシーバーをつなぐワイヤーも細く、目立ちにくい形状となっています。
耳栓の形も豊富で装用感が軽く、軽度難聴の方向けの装用感の軽いオープンフィッティング、という調整ができるのも特徴です。
使用電池は312が主流で、BTEの電池に比べますと小型ですが、電池寿命は短くなります。
尚、近年各社が発売を開始しました充電式は、このRICタイプが主流です。

耳かけ型はどちらのタイプも、概ね日常生活レベルの防水機能を有しており、このあたりの機能は以前に比べますとかなり改善されています。
また、BTEのパワータイプは、RICや耳あな型に比べて出力が大きく、重度難聴の方にも適応の範囲が広いのも特徴です。

神戸店 和田

イヤーモールド
耳掛型BTE
耳かけ型BTE装着時
耳かけ型RIC
耳掛型RIC装着時
補聴器工房
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